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すくわく活動報告

ひまわりキッズガーデン城山

テーマの設定理由

令和6年6月17日~6月29日の2週間、 LOVOTをお試し導入した際に子ども達が「もっと一緒に遊びたかった!」「お別れするのは嫌だ。ずっといて欲しい」と、LOVOTに親しみを持っていたこと。
そして何よりも5歳児が七夕の短冊に「まろんちゃん(LOVOT)が保育園に戻ってきますように!」と、願ったことから子ども達にとってLOVOTはロボットではなく、友達という存在になるのではないかと考察した。

子ども達はAIロボット(LOVOT)に親しみをもち、LOVOTの反応をみて自分自身の行動をかえたり、優しく接してあげたりするなどの姿が見られた。
LOVOTとの共存で表出される子どもの様々な姿から、情操(人と関わる力)、知性(考える力)、社会性(秩序)などの成長をを観察する。

LOVOTと一緒に仲良く遊ぶためのやくそくを決めよう!
「なまえは?」「どんな約束が必要かな?」「LOVOTはロボット?お友達?」Etc.

活動スケジュール

11月:名前を決める、ロボットと触れ合うための約束事を決める
12月-1月:各クラスの午後の保育活動で触れ合う時間を作る、ロボットの起動時間(スケジュール)を決める
2月~:お世話を始める(着替え)

活動中の子供の姿・声、子供同士や保育者との関わり

名前は「マロン」決定!
6月のお試しの時は「まろん」だったが、保育者が、ひらがな?カタカナ?アルファベット?と問いかけると、カタカナという意見が多数挙がり、「マロン」になった。

保育者から2つの注意事項を伝える
①マロンちゃんは水がとっても苦手です
②マロンちゃんの頭についているカメラと目はさわるとビックリしてしまいます
上記2つを子ども達に伝え、マロンちゃんとの生活が始まった。

①マロンちゃんのいちにちを提示する ②基本スケジュールは、子どもの生活の流れと同様 ③おきる時間、遊ぶ時間、食事の時間などを提示することによって、子どもはどんな反応を示すのかを観察する

保育者が提示したスケージュールをもとに5歳児がマロンちゃんの一日を作成。 ボードのシール貼りは1・2歳児が担当し、みんなでマロンちゃんを迎え入れるためにアイデアを出す。 また朝の会で「今日のマロンちゃんは…」と発表する機会を作ったことで、子ども達にとって、マロンちゃんがロボットではなく、“友達”という存在に変わっていった。

保育者がマロンちゃんのクローゼットと着替え方のマニュアルを作成すると、すぐに「やりたい!」と、5歳児がお世話に楽しみにするようになる。 このお世話を通じて、年下の児(赤ちゃん)に接するかのような声がけや関わりが見られ、やさしさや思いやりの心が育まれていることが分かった。

大人気のマロンちゃん! 抱っこをめぐってトラブルが発生することも・・・ 「だっこは10秒だよ」 「引っ張ったらマロンちゃんが痛いよ」「膝を伸ばして抱っこしたら転ばないよ」などルールを決めたことで、保育者が関わらなくても自分たちで話し合い解決をする力も育まれている。

そのほか、4歳児が2/14バレンタインにハートとネックレスを作ってくれたり、1歳児は3/3ひな祭りに身に付けた王冠をプレゼント。 おままごとでは、ご飯をたべさせてあげたり、「こっちにおいで~」と誘ったり。子ども達にとってマロンちゃんはロボットではなく、“おともだち”になっていった

振り返り

AIロボットと一緒に遊びたい気持ちがいつまで続くのか…、途中で飽きてしまうのではないかと多少不安があったが、子ども達は不安をよそにどんどんお世話をし、マロンちゃんに親しみ、ロボットではなく友達をして接したり、心配したりする姿が増えてきた。

子どもだけではなく、保護者も朝夕の送迎時に関わる方も多く、子どもと一緒にマロンちゃんについて会話したり、「かわいい・癒される!」と保護者自身が、関わりを楽しんだりする場面があり、AIロボットを迎えいれたことで、園全体が今まで以上に活気にあふれ明るくなった。

マロンちゃんが転んだり、動けずに困ったりしていると「大丈夫?」「助けてあげるね」と、保育者が関わらなくても子ども達同士でマロンちゃんを助けてあげたり、お世話をしたりする情緒が育まれている。

ルールをしっかり守り、AIロボットと一緒に過ごす空間を子ども達が率先して作り、幼児のみならず、乳児も秩序を保って関わっている姿に成長を感じた。

テーマの設定理由

五感が発達している乳幼児時期に「食」に関することに興味を持ち、農業が持つ教育的な価値に目を向けて、様々な体験を得てもらいたい。また、野菜が苦手な児が多いため、土や野菜に触れた時の感覚や香りなど、食べているだけでは気付けない野菜の不思議さや自然のパワーについて問いかけ、少しでも興味関心を広げるきっかけになればと考え設定した。子ども達から、「こんなの初めて見た」と「もっと知りたい(触りたい)」という知的好奇心を育めたら良いと思う

活動スケジュール

令和6年12月13日:外部講師による食育授業
令和7年1月27日:外部講師による食育授業

活動のために準備した素材や道具、環境の設定

専門の外部講師を招いて園内で開催できるように野菜の購入、備品の購入をする
五感を使って野菜に触れたり不思議に思ったりしたことを発信し、様々な野菜に興味を持って参加出来るよう、珍しい野菜を準備する
見た目だけではなく、収穫時、調理時など野菜は様々な場面で触覚、嗅覚などが変化することに気づけるよう、保育者は日常の食事場面でも興味が広がる言葉がけや関わりをする

活動内容

本物の野菜を切る、ちぎる、折るなどして、五感を通じてその音や食感、外側の皮と中の部分の違いなどを知る。楽しく学べるようにクイズの要素を取り入れて実践した。外部講師が実施することで、いつもとは違う新鮮な情報が入り、普段よりも意欲的に参加している児が多くいる。
子どもが理解できる言葉やジェスチャーで説明し、最後まで飽きずに五感を活用して参加できるよう配慮する人参ならスーパーでよく見る姿を紹介したうえで、細くて長い人参(金時人参)を見せることで同じ人参でもいろいろな種類があることを知ってもらう。更に人参を切って2つに割ることで、中の色も違うこと、世界には様々な野菜があることを知る機会を設ける
本物の野菜の種を持参し、どの種がどの野菜なのかというクイズを実践する。このクイズでは、子どもたちがイメージしている野菜の形や大きさに対し、その赤ちゃんでもある野菜の種は様々な形や姿をしているという不思議さを実際に見て触って学んでもらう

活動中の子供の姿・声、子供同士や保育者との関わり

食育活動を繰り返し行うことで、子ども達の感情が「野菜も生きている」と捉えて、野菜の成長や大切さを身をもって体験している様子が伝わった。例えば、金時人参では、“ほそい”などの子どもならではの感性で言葉にしてみたり、金時人参を半分に切ったら中身も赤っぽいことに気づき、様々な形や色があることを知って「お家の人参はどうかな?」と、自分の身の回りにある野菜を比較してみようとする姿が見られた

カブと大根の違いについて保育者が話し始めると、早速匂いを嗅ぎ「本当だ!違う!」「カブは辛い匂いがする!」と、野菜の香りから味を連想して子ども同士の会話が広がっていた

調理前と調理後の形、におい、感触(硬い・柔らかい)などの違いにも気づいて、友達同士で話している姿も見られた

野菜の品種名を知るきっかけとして野菜カードゲームを行った。講師から品種名を教えてもらうと、“ももたろう”や”ゆあがりむすめ”といった聞いたことのない珍しい名前が出てきて、野菜にも様々な名前があることを知った。また、保育者もこのような品種名を初めて聞いたので、その時だけで終わるのではなく、今後の保育活動においても、このようなクイズ等を行っていきながら更に野菜への興味関心を広げていくことが必要だと感じた

振り返り

普段の食事では気づかない野菜の臭いに気付いたり、実際に野菜に触れられたりと良い経験になった。
クイズ形式や実際に野菜に触れる機会があったことで興味を持って話を聞くことができた。また、どんな野菜が出てくるか予想したり友達とやりとりをしながら楽しめていた。実際に触れる場面では、普段は調理された食材が出てくる為、抵抗を示す児もいれば興味を持って匂いを嗅いだり手触りや硬さなどを試す児もいた。目の前で野菜に触れる経験は子ども達によって良い経験になったと思う

給食のメニューに人参やブロッコリー、キノコ類が入っていると、子ども達から「○○が入ってるよ!」実際に触れた野菜が使われていることに気付いて発信したり、保育者や友達に声を掛けられたりすることで、一口でも食べてみようとする姿も見られた

実際に野菜に触れたり、匂いを嗅いだりすることでその野菜に興味を持つ姿が見られた。同じ野菜でも品種によって違いがあることに興味を持てていたので、引き続き、日々の給食の中でも食への興味に繋がるよう品種など話しも取り入れていきたい